一級建築士事務所 オフィス・アースワークス   
 
11 | 03 | 2010
富士北山の森 印刷


※ 写真はクリックすると拡大し、つかんで動かしたり複数を拡大できます。↓キーで次々に出すこともできます。

富士北山の風景です。ご覧の通り富士の山裾で傾斜が非常になだらかな地形です。
日本は急峻な山に植林している所が多いので非常に珍しいです。
木材の伐採は基本的に秋~冬に行います。
なぜかというとその時期は木が水分や養分を吸い上げないので乾燥しやすく、後に乾燥させたときに
割れが生じにくく、カビも発生しにくいからです。
その他下草が少ない、雨が少ないなど色々な理由があります。逆に夏場は枝打ちと言って、不要な枝を切って
早すぎる成長を抑えたり節のない無節製品をとりやすくする作業や、下草刈りなどの作業をします。
チェーンソーを使って伐採します。

乾燥材として出荷される材は冬に切り倒されたあと枝を落とさずその場で半年ほど乾燥させます(葉枯らしと云います)。
切り倒された後でも木は生きていて水分を使い続けます。半年ほどで葉が緑色から茶色へ変わり、その頃には含水率が
杉で50%、桧で30%くらいまで落ちます。
それを原盤に挽いて更に1年かけて20%くらいまで自然乾燥させたものが渡辺製材の乾燥材になります。
自然乾燥は手間がかかりますが、木に負担をかけず芯まで乾燥した良材になります。Co2も排出しません。

間伐の風景です。間伐は基本的に成長の早い木を切っていきます。あまり木が密集しすぎると、風通しが悪くなったり、
地面に日光が届きにくくなり土が痩せてしまうからです。
成長が遅い木は逆に言うと年輪が詰まって、節も少ないことから後々高評価されますから残しておきます。

しかしながら、富士北山は杉と桧が混生した森で50~60年経っている成長した森です。したがって建築に適した木を
選択して伐採するという意味で「択伐」と呼んでいます。択伐を経て、皆伐をすると植林が必要になります。

枝を落とした原木を定尺に切るために平らな場所まで運びます。なだらかな斜面なので安全です。
定尺に切った(玉切りと云います)原木を集積地まで運びます。
原木の一時集積地です。ここからトラックに積み込まれ製材所まで運ばれます。
木口から見た原木です。ご覧の通り北山杉はなだらかな斜面に植林され森の手入れもキチンと行われているため、
素直な木が多いのが特徴です。芯が大体真ん中にありますよね。
これが急峻な山から出材された原木だと、南側と北側とで成長が著しく異なるため芯が北側寄りに
なってしまいます。
またアテといって異常成長が多く製品にしたときに曲がった製品が多くなってしまいます。
更に木は一旦傾斜と垂直に成長し途中から真上に成長するので根曲がり材が多くなってしまいます。
出材するにも危険が伴い搬出コストも高くなりがちです。
製材の風景です。
原木を回しながら製材していき丸い丸太から四角い製品を作り出します。杉は葉枯らし自然乾燥すると、
このように赤みが増します。木の香が薫る自然な材木です
製材風景
製材風景
製材した製品は清水の渡辺製材㈱へ運ばれプレカットを待ちます。
製材した製品は清水の渡辺製材㈱へ運ばれプレカットを待ちます。
富士北山の森と渡辺製材は森林認証を受けています。
森林認証制度は世界中の森やジャングルの違法伐採や乱伐採による森林減少を防ぐ為に、
適正に管理された森林から産出した木材に認証マークを付すことによって、森林の保護を図ろうとする制度です。
世界中の森林を対象に運用される制度は国際NGOの「森林管理協議会(FSC)」(1993年設立)
によるFSC森林認証制度があります。
また、カナダ、汎ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、ブラジル、チリ、マレーシアなど
世界の各地域にそれぞれの実情に応じた森林認証制度があります。
日本においては2003年に、林業団体や環境NGO等により人工林が多く零細な森林所有者が多い
という日本の実情に応じた森林認証制度であるSGEC(Sustainable Green Ecosystem Council)
が発足しています。

 
Copyright © 2008 あーす・わーくす. All Rights Reserved.