坪単価○○万円の家って・・・?
よく坪単価○○万円という言葉を聞きます。坪単価・・・不思議な言葉です。まるで金太郎アメのように家を薄くスライスするとそこには具がいっぱい詰まっていてどこを切っても同じ値段、そんな印象があります。実際にはそんなものではないことはご存じのはずです。建物はいろいろな材料からできています。その材質も様々です。柱一本にしても、桧、杉、松がありそれぞれどこに使うか等級はどうするか、また輸入材なのか国産材なのか、何年も寝かせた自然乾燥材なのか強制乾燥された材料なのか。
さまざまな製品も使われています。どのような性能なのか、どこのメーカーなのか、新製品が出れば古い製品は安くなることもあるでしょう。それは家電製品と全く同じです。
住宅建築費において大きな部分を占めるのが設備に関するところです。特に水回りキッチン、バスルーム、トイレなど最近の傾向では必ずしも一つの家に1セットというわけではありません。二世帯住宅の様に2セット入れば当然設備費はあがります。
三階建ての場合はどうでしょう。三階建てだからといって必ずしも値段が高いということはありません。同じ広さの二階建てと三階建てを比べた場合、三階建ての場合基礎や屋根の面積は小さくなる分かえってその部分のコストは下がります。三階建てにする分の手間や材料費から差し引くとコストアップは5%から10%ぐらいでしょう。
そういえば基礎もいろいろあります。通常は布基礎にすることが多いようですが、例えば地盤が固い部分と柔らかい部分に分かれている場合、柔らかい部分に載っているほうの基礎が沈んでしまい一部だけ家が沈んでしまうことがあります。これが不同沈下と呼ばれている現象です。不同沈下が起こると家屋の接合部が外れ地震に対して極端に弱くなります。このような場合には布基礎ではなくでベタ基礎と呼ばれる基礎にします。これは家の下全体を鉄筋コンクリートの一枚の板に仕上げてしまうやり方です。このようにすれば一部分が軟弱であっても一体化された基礎はその部分のみが沈み込むのを防ぎます。地震に対しても一体となって抵抗するので強くなります。
新たに造成された土地は盛り土をしているので地盤が締まっていなく軟弱であることが結構あります。そのような時に杭を打って地盤改良をすると百から百五十万円以上かかります。ところが条件次第で、ベタ基礎にできれば四、五十万ですみます。
家を建てる土地に凸凹があったり大きな段差があったりした場合、造成工事をすると何百万もかかります。そのあげく地盤を軟弱にしてしまうよりは、その土地の高低をそのままに使ったプラン(スキップフロア)や高基礎にしたりする方が良いこともあります。高基礎にすればそれにかかるコストは百から百五十万ぐらいですみます。
また地下室にするというのもひとつの手です。地下室はお金がかかると思われていますが軟弱な地盤の場合に地下を掘って地下室をコンクリートで作ることにより強固な基礎にすることができます。土地が狭い場合には住宅の面積も増えて一石二鳥です。土地が斜面の場合なども地下室がお薦めです。 このような方法は家自体としては値段アップですが総合してみると安いんではないでしょうか。
家の値段とはこうした個々の積み重ねによってしか出すことはできないと思います。高い、安いは内容によって考えるべきです。坪単価はあくまでもすでに出来上がった家を統計的に把握する時の目安程度と考えるべきです。
よく他社の見積もりを見て、ろくな見積もりもせず「うちなら坪○○万でできます」などという業者がいます。仕様の検討もせずにそんな事が言えるのでしょうか。安いけれど安いなりに造られたのではたまったものではありません。間違っても坪単価いくらという契約はしないことをお勧めします。